末次 ゆうじ

iDeCo(イデコ)の年払い化、メリットとデメリットと活用の仕方

 

 

こんにちは、福岡の確定拠出年金相談ねっと

認定FPの末次ゆうじです。

 

2018年度から、iDeCoの掛金の拠出が月だけから、「年単位」で

拠出できるようになりました。

 

年1回払いや年2回払いなど払い方も融通がきくようになり

月単位から年単位で考える事が可能となり拠出限度額を

最大限に活用できる意味ではうまく活用したいところですね。

 

 

 

この改正は、あくまでも個人型のiDeCoでの採用で、

 

勤務先の 企業型DCに加入している方 は年単位での

拠出ができるかどうかは、 会社の判断、規定によります ので

確認してください。

 

 

年単位での拠出をする場合どうしたらいいの?

 

現在、iDeCoに加入している方は加入している運営管理機関

(金融機関)にお問い合わせしていただき、拠出の年間計画

「加入者月別掛金額登録・変更届」を取り寄せ記入後返信する流れです。

(現在は書面でのやり取りだけです)

 

 

年単位での拠出を考える場合は、拠出の年間計画をたてる必要が

あり、あらかじめ加入している運営管理機関(金融機関)に提出

して変更できるのです。

 

 

また、この 変更には約2ヶ月かかります ので、

思いたってすぐに変更というわけにはいきません。

 

 

自営業者の場合、まとまった資金が入ってくる時期など

また、会社員・公務員はボーナス月などに設定することは

有効な活用の仕方になるかなと思います。

 

 

これから、iDeCoを始める方は資料請求時に

拠出の方法を 毎月定額か月ごとに金額を指定

のどちらかの選択をします。

加入後に年単位の変更が可能な運営管理機関(金融機関)もございます。

詳細はご確認してください。

 

iDeCoの年単位拠出の設定例 

 

(設定条件:第1号加入者の事例)

・拠出限度額:月額6.8万円
・拠出区分:12月分~5月分、6月分~11月分(1年間を2期間に区分)
・納付月(掛金引落し月):6月・12月(年2回納付)
・拠出限度額:12月分~5月分 ⇒ 6.8万円×6ヶ月分=40.8万円
       6月分~11月分 ⇒ 6.8万円×6ヶ月分=40.8万円
・実際の拠出額:12月分~5月分 ⇒ 30万円(限度額枠:10.8万円余り)
        6月分~11月分 ⇒ 51.6万円(1年内の前拠出区分の余りを活用)

 

 

第1号加入者の個人型年金の拠出限度額

 

(ポイント)
① 設定事例では、(12月分掛金~5月分掛金)の限度額の枠が10.8万円余っているため、次拠出区分(6月分掛金~11月分掛金)の限度額に10.8万円上乗せできます(翌年には繰り越せません)。
② 拠出区分は、1区分(年1回)~12区分(毎月)まで、任意に決めていただけます。
③ 拠出区分ごとに掛金額が同一である必要はありません。
④11月分(12月納付)の掛金を含む拠出区分の拠出は必ず設定する必要があります。

 

(イデコ公式サイトより引用)

イデコ公式サイト

 

 

「②の拠出区分は、任意で決めることができる」とありますが、

 

1月から12月までの期間で最低1回は拠出する必要があります

 

例えば、上記の例でいうと、12月に月68,000円の年払いを12月にする

ことは可能です。この場合、816,000円が12月26日に拠出されます。

注意点は、引き落としができなかった場合は、追納ができないため

この年は拠出期間と見なされない点です。

 

だったら、6月26日に408,000円、12月26日に408,000円と

2回に分けて、半年払いでの拠出も考えられます。

 

 

年単位での拠出するメリットは?

 

・月の掛け金で余っている限度額の枠を使える

月の限度額が23,000円で、毎月20,000円しか拠出していない場合は、

残りの3,000円の12カ月分36,000円を拠出できるようになります。

ボーナス時期などに上乗せして拠出することも有効です

 

 

・毎月の事務手数料の削減になる

イデコでの資産形成は、毎月ランニングコストが最低でも

167円かかります。その中で国民年金基金連合会への

収納手数料である103円が年払いにすれば1回で済むことになります。

 

月払いでは、103円×12ヶ月=1,236円

年払いでは、103円のみ

 

1,236円ー103円=1,133円もお得(毎年)

仮に60歳までの拠出とするなら手数料の削減にもつながりますね。

 

特に、定期預金や保険商品など元本確保型100%で運用している方には

手数料の削減効果が高いと思われます。

 

 

年単位での拠出するデメリットは?

 

・ドルコスト平均法が活かせない

 

投資信託で運用している方は、月の拠出なら毎月一定額で購入することで

相場の価格が安いときには多く、相場の価格が高いときには少なく購入できる

ことにより購入価格を平準化することができ、口数をたくさん購入できるので

結果的に平均取得価格が安くなるという本来のドルコスト平均法のメリットが

生かせない点があげられます。

 

 

・拠出方法の変更も年1回

 

拠出方法の変更は年1回のみで、その後の金額の変更はできない

ので、「拠出の年間計画」でじっくり考える必要がありますね。

 

 

・経過した月分しか拠出できない

 

年単位で考えると場合は、最初(1月)に年払い分を

拠出することはできません。

 

あくまでも経過した月数分しか払えないということになります。

よって、年払いを考える方は最後(12月)になってしまいます。

 

また、注意点として最低の月の掛け金が5,000円なので、

年単位で考えたら、最低年額で60,000円は拠出しなければいけない

ということになります。

 

 

・割引はありません

まとめて払っても割引はありません。

また、国民年金保険料のようにクレジットカードで支払う

こともできません。

 

 

まとめ

 

iDeCoの年単位拠出は、2018年度から新たに

始まったことなので今後また改正などがあるかもしれません。

 

 

年払いが可能になったと聞けば、もしかしたら

税制優遇(節税)ねらいで、イデコの加入を夏以降(10月~)と考え

月額の拠出限度額を年払いでの拠出を考える人もいるかもしれませんが

あくまで経過した月分しか年での拠出はできないため

 

 

1年間の間でどのように拠出していくか?

 

を考える事がポイントになりそうですね。

 

やはり、毎月で考えていくことが基本にはなるかと思います。

 

 

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末次 ゆうじ

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