企業型確定拠出年金 会社はどんな時に導入を検討するのか?

確定拠出年金企業型は企業が会社の企業年金として導入する制度です

導入を検討するタイミングはいくつかあります

例えば・・・

 

1、厚生年金基金の解散や脱退に伴い、受け皿の制度として

当然ながら厚生年金基金がなくなるということは、企業年金がなくなり、結果従業員の老後の収入がへることになります

このため、確定拠出年金企業型を導入することで、引き続き企業が負担するお金を損金計上しながら、従業員の将来支援を継続することを目的として確定拠出年金を検討します

2、確定給付型企業年金の見直しとして

平成10年前後、厚生年金基金の解散や脱退、あるいは適格退職年金の廃止に伴いもっとも親和性が高く導入しやすいと思われ、導入されたがの確定給付型企業年金ではないでしょうか?

しかし実際は会計処理が厳しく、また想定利回りと実際の運用利回りのかい離についての将来債務の問題があり、再度確定拠出年金を検討する会社も多いです

3、退職一時金制度の見直しとして

退職金の引き当ては損金計上できません

単なる負債としてしかみなされないので、その資金を「前払い退職金」として確定拠出年金の掛金とするケースです

確定拠出年金掛金は全額損金計上ですから、財務的にはとても有利です

4、魅力的な人事制度として

大手企業では確定拠出年金制度ありというのが当たり前になってきました

そういう会社から転職者を迎えるとき、自社に確定拠出年金がないと、転職者は「個人型」に資産を移さなければならず、手数料も個人負担となることから、面倒と感じる人も多いです

こうならないために、自社にも確定拠出年金を導入することにより、より優秀な人材を受け入れるために確定拠出年金を導入するケースです

5、福利厚生の拡充として

プラスアルファの従業員福利厚生として確定拠出年金を導入する会社も増えています

またその導入方法も、企業が掛金を拠出するのではなく、従業員が財形貯蓄のように給与から掛金を拠出する「選択制」も増えています

「選択制」であれば企業の資金負担もいりませんし、従業員の自主性によって資産形成を行いますから、双方にとってメリットがあります

 

企業型確定拠出年金、知りたいことを分かりやすくお伝えします:法人向け確定拠出年金セミナー

関連記事

企業型確定拠出年金 従業員への周知はどうしたら良いのか?
少し古い記事のようですが、多くの企業の声を代弁するような記事がありますのでご紹介します日本の人事部 「確定拠出年金」と「確定給付企業年金」新企業年金制度の導入パターンを探る 確定拠出年金を選ぶ理由は、積立不足問題を抱えられないからです企業としてはこれは一番大きな理由でしょう一方で確定拠出年金には「問題あり」とほとんどの方が指摘しています まず最も大……
日経新聞さんに掲載いただきました
こんにちは、心とお財布を幸せにする専門家、 ファイナンシャルプランナーの山中伸枝です 先日1月16日土曜日の日本経済新聞さんの朝刊に コメントが掲載されました これまでもなんどかコメントの掲載をいただいたことが あるのですが、今回は囲みのコメントで、しかも 顔写真付き(笑) 記事の内容はというと・・・ 選択制確定拠出年金についてでした ……
企業型確定拠出年金 厚生年金基金の受け皿とする場合の注意点
厚生労働省の方針を受け今後厚生年金基金はよっぽど財務状況が良いところ以外は解散の方向ですすでに解散の手続きに向け話し合いが行われている基金もあろうかと思います 基金解散後の選択肢としては、1)解散時に資産があれば加入者に分配し、その後はなにもしない2)基金の継続制度として確定給付年金(DB)を創設し、解散時の資産も確定給付に移行する3)基金の継続制……
人事担当者向け 確定拠出年金まるわかりセミナー 2017/1/23開催
人事担当者向け確定拠出年金まるわかりセミナー 12月15日(木)14:00~17:00 セミナーの詳細・お申込みはこちらをご覧ください……