年金の世代間格差を検証する

2015年9月28日に厚生労働省が発表したデータを元に、各社「世代間格差」の記事を掲載しました
厚労省データ
 
ちょっと気になったので、今の20歳が以下の条件で年金制度に加入したらどうなるのか検証してみました
 
<計算の前提>
 
夫20歳、会社員 給与40万円(60歳までの平均給与と仮定)
妻20歳、専業主婦
 
この夫婦が40年間条件が変わらないとして
 
保険料負担 ⇒ 夫厚生年金 9%として 40万円x9%=36,000円
40年間の保険料負担額 ⇒ 1728万円
 
65歳からの年金額
 
夫厚生年金 ⇒ 40万円 x 5.481 ÷ 1000 x 480か月 = 105万円
夫国民年金 ⇒ 78万円(平成27年度の老齢基礎年金満額)
妻国民年金 ⇒ 78万円
 
老齢年金合計 216万円 
65歳から20年間 受け取るとすると 5220万円
 
負担した保険料と比較すると、3倍にはなりますね・・・
 
仮に夫婦共働きであれば、夫と同条件ですから負担する保険料が合計3,456万円
受取年金が366万円 20年とすれば7,320万円
こちらは2倍ですね・・・
 
そもそも公的年金は、世代間扶養という助け合いの制度なので、いくら払った、いくらもらったの損得ではないのですが、それでも負担した保険料と受け取る年金額の比較でもそれなりにメリットがあると思うのは私だけでしょうか?

この他にも、病気やけがで働けなくなった場合の障害年金、家族を失った場合の遺族年金もあります

もしこれらすべての年金給付がなくても良いというなら、それ相当の覚悟をもって自分自身でお金を準備する必要があります

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